Nikon Z30を発売日の2022年8月5日に購入して以来、毎日使っています。 ピクチャーコントロールのフラットについて記しました。
シネマティックな映像を撮る上でZ30の気になる点
APS-Cの最新ハイエンド機であるEOS R7やFUJIFILM X-H2sの動画機能に比べると、
- 8bit 4:2:0収録のみで10bit 4:2:2収録には未対応
- Log形式には未対応
といった違いがあげられます。
つまり、Z30は撮影時の映像をそのまま視聴することを前提としたカメラであり、ポストプロダクション工程におけるカラーコレクションやカラーグレーディングは想定されていないカメラとなります。
また、私はNikonにスチル寄りのイメージを持っており、これまで動画用途でNikon機を使う検討をしたことはありませんでした。
しかしながら今回、6月にEOS R7、7月にX-H2sを入手した流れで、なんら深い考えはなく、続く8月にZ30をなんとなく購入してみました。
すると、機能への期待も、メーカーへの関心もさほどなかったにも関わらず、実によいカメラで感心しています。
LogやRawで動画出力できなくとも、色作りが好きな人でもそこそこ楽しめる機能が実装されています。
オート、スタンダードが綺麗
Z30はオートやスタンダードの映像が綺麗に感じます。
一般的にミラーレスカメラに限らず、スマホ等含めてスタンダードなカラー設定の映像(例えばSONYだとPP1等)はコントラストが強く、ビデオカメラのような潰れ気味の映像に感じることが多いのですが、Z30はクリアで綺麗です。
色による演出を必要としないのであれば、このままで十分な映像と思います。
ピクチャーコントロールで様々な色合いが選べる
「ピクチャーコントロール」と言う名のカラープロファイル機能があり、20種類ほどのカラーリングを選択できます。
ただし、極端な色合いが多く、日常映像に使えるものはそんなに多くないと感じます。
ひとつひとつが完成されたフジのフィルムシュミレーションのほうが遥かに実用的です。
ピクチャーコントロールのフラットが面白い
Log収録は出來ませんが、ピクチャーコントロールの「フラット」を選択し、詳細設定でコントラストとサチュレーションを更にマイナス設定することで、カラーグレーディングしやすくすることができます。
10bit機のLogほどダイナミックレンジは広くありませんが、それなりの色作りが可能です。
作例
ピクチャーコントロール 「サンデー」、Davinci Resolveでの補正
ピクチャーコントロール「フラット」、コントラスト&サチュレーションマイナス補正、Davinci ResolveでLUT適用
ピクチャーコントロール「フラット」、コントラスト&サチュレーション&明るさマイナス補正、Davinci ResolveでLUT適用